カウンターバランスの設定方法って、検索してみても意外に出てこないんですよね。
もしかして当たり前すぎることなのでしょうか。。。
GITZOのマニュアルも外国語表記のみで、いまひとつよくわかりづらく少し苦労しました。
私自身の備忘録も兼ねて、カウンターバランスの設定方法を記載しておきたいと思います。
写真はビデオカメラですが、一眼レフだろうとミラーレスだろうと設定方法は変わりません。
今回のモデルはGITZO / G2180なので、各部名称はGITZOの呼称に則ります。
お持ちのメーカーさんの呼称と照らし合わせてご活用下さい。
カウンターバランスを設定する時の大まかな流れ
- 三脚の水平を取る
- カメラの前後に対する重心バランスを整える
- カウンターバランスを整える
- パン・ティルトのスピード(重さ)調整をする
特に難しいことはありません。
この流れでセッティングすれば、カウンターバランスがバチッと決まり、快適な撮影ができます。
以降、セッティングの際のポイントなどを見ていきましょう。
セッティングをする時は、カメラに対して横に立つことをオススメします。
バランスが目視で確認しやすく、セッティングが捗ります。
1.三脚の水平を取る
まずこれがしっかりしないと撮影が台無しです。
水平が取れていないと、横に振った(パン)時に映像が斜めに動きます。
水平は最初でしっかり取りましょう。
2.カメラの前後に対する重心バランスを整える
正確なカウンターバランスを得る為には、カメラの重心が雲台の中心にしっかりなければいけません。
ここではカメラを含めた全体の重心が、雲台の中心に来るように調整します。
パンバーは先に付けておきます。後で付けるとパンバーの重さ分、前後の重心バランスがズレてくるからです。
パンロックとティルトロックは閉めた状態で、カメラをセットします。
カウンターバランスはOFFです。
カメラを雲台に乗せたら、とりあえずバランスプレートの固定ネジをしっかり閉めましょう。
その後、ティルトロックを緩めます。
不容易な力が働かないように、パンロックは閉めたままにしておきましょう。
先ほどしっかり閉めたバランスプレートの固定ネジを、今度は少し緩めにし動かしやすい状態にします。
少し引っかかりがあるぐらいがカメラの落下リスクを抑えられます。
バランスプレートを前後に動かしながら、手を離してもカメラが水平を保つことができる位置を探ります。
水平の位置を探る際、片手は必ずカメラを掴まえておきましょう。
大きくバランスを崩して、三脚ごと地面に倒れる可能性も十分にあり得ます。
大事な機材を壊さないよう、ここでは細心の注意を払って下さい。
水平がうまく保てる位置を見つけることができたら、バランスプレートの固定ネジを閉めます。
バランスプレートの位置に注目
3.カウンターバランスを整える
OFFにしていたカウンターバランスを最大値(ここでは+3)にセットします。
カメラを上下させながら、徐々にカウンターバランスを減らしていきます。
適切なカウンターバランスが得られた状態になると、傾けたアングルで手を離しても、大きく傾いたり一気に跳ね上がることは無くなります。
今回はカウンターバランス-1でバランスが取れました。
カメラの重量が軽い(だいたい1kg未満)と、カウンターバランスだけではピタッと止まらないことがあります。
その時はティルトロックを少し閉めて(トルクを掛けて)、カウンターバランスを補いましょう。
フリクションコントロール機構がある雲台なら、フリクションコントロールでトルクをかけることによって調整します。
4.パン・ティルトのトルク(重さ)を調整をする
今回のG2180では、パンロック・ティルトロックを閉めながら、適度なトルクが掛かるまで調整してください。
フリクションコントロール機構がある雲台は、各フリクションコントロール機構を使います。
パン・ティルトロック機能は、ロック(固定)させるための機能として使うのがベターです。
バランスプレートの長さについて
- 左(奥) ・・・ GITZO / GS5370C (デフォルト)
- 中央 ・・・ GITZO / GS5370MC(今回使用)
- 右(手前) ・・・ GITZO / GS5370XLC
今回は雲台(G2180)に元からついているプレート(GS5370C)より、少し長いプレート(GS5370MC)を使いました。
プレートは長い方が、カメラの重心バランスを調整しやすいです。
(今回でいう2の場面です)
あまりにも短いと、中心のバランスが取れない場合があります。
軽い機材(大体1kg未満)ほどその傾向が見られるため、気なる方はあらかじめ長めのプレートをご準備下さい。
まとめ
カウンターバランスがバッチリ決まった雲台は、とても気持ちよく撮影にのぞめます。
撮影に集中するためにも、下地は万全にしておきたいですね。
今回流れを確認した通り、特段難しいことはありません。
しっかりマスターして、ご自身の撮影で活かして下さい。
この記事があなたのお役に立てれば幸いです。